まず患者様とお話をさせていただくことから始まります。「どこが痛いか、何に困っているか」などを伺います。続いて足部・立位・歩行・靴のチェックをさせていただきます。また、可能であれば実際にインソールを入れて使用する靴をお預かりしてインソールの製作を行います。
【インソールを使用する靴の推奨条件】
・中敷きが取り外しできる。
・ヒモやベルトで調整可能である。
・足の幅と靴の幅が合っている。
・ヒールが高すぎない。
次に製作に必要なデータを取るため、患者様の足の採型・採寸を行います。採型はトリッシャムという採型用のスポンジ、または石膏ギプスを使用します。採寸は足の形をトレースして行います。ここでは各病院での指示と、製作するものをイメージして採型・採寸を行うことが大事なポイントになります。
続いて採寸したトレースに基準線を引き設計を行います。また、数ある材料から使用する材料と組み合わせを決めていきます。例えば、免荷・除圧が必要な部分には柔らかいスポンジ材を使用し、支持・矯正が必要な部分には硬い芯材を使用するなど目的に応じて材料を組み合わせて使用します。
モデル修正は採型したトリッシャムに石膏を流しこみ、固まったら取り出して修正を行えるモデルにします。そのモデルに設計を転写し、サーフォームという道具で削り修正を行います。
真空成型では実際にインソールとして使用する材料を修正したモデルに添わせていきます。修正したモデルをバキュタム(真空成型機)にセットし、オーブンで熱した材料を被せて吸引し、真空成型を行います。Step3で決めた材料を何層にも成型していきます。
真空成型した材料をモデルから取り外し、グラインダーで削り出していきます。ここでは靴の中にピッタリ入るように削ることが重要なポイントになります。靴に合っていないと靴の中で動いたり、傾いたりしてしまい不適合の原因となってしまいます。
インソールにカバーを貼って仕上げを行います。色は2色、紺色とベージュになります。
完成したインソールは試歩行、適合チェックを行ってから納品となります。必要であれば微調整を行います。